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日記みたいなもの~その10

タパスの小皿に残った大量の油をパンに浸して全部たいらげた友人のあだ名は油田(鼻が)。




今回は特定の5人くらいに向けて書いてるので、「わしそんなん知らんがな」という方はテキトーにスルーしてください。

この土曜日、あるクローズドな演奏会でここ数ヶ月練習してきたラバピエス(アルベニス「イベリア」より)を初お披露目したところ撃沈崩壊。跳躍する和音はことごとく音を外す、複雑なところは指がもつれる、暗譜が飛んで頭真っ白、つっかえつっかえ、やっとのことで弾き終えた瞬間、マヤの暦の間違いか何かで今すぐ地球滅びろ、と思ってしまいました。私の黒歴史入り確定。もう封印したい。

ちょっと真面目に今回の失態を分析すると、まず、若い頃は適度な緊張感があると普段うまく弾けたり弾けなかったりするところは案外うまく行ったりするんだが、歳とると普段うまく弾けたり弾けなかったりするところは間違いなく上手く弾けない。普段から間違うところは当然間違う。普段なんてことなく弾けてるところもそれにつられてズタボロ。あらゆることが裏目に出るのである。
それと、若い時分は暗譜で苦労したことがないのだが50超えるともうダメ。本番であんなにホワイトアウトするとは思わんかった。
まぁよくよく考えると、若い頃はそれなりに時間割いて練習していたんですよね。いくら最近さっぱりヒマですわ、などと言っても会社勤めしながら2時間も3時間も(物理的にも体力的にも)弾ける訳ないので若い時なら何とかなったことが出来なくて当たり前、という気もする。
一番根本的な問題は、そもそもラバピエスというのが選曲ミスですわな。好きこそモノの何とかで、惚れた曲なら大概の曲はどうにかなったあの頃はいずこへ。実際のところは、イベリアの中ではラバピエスって譜読みが面倒くさいだけで、技巧的にはへレスやトゥリアーナのほうがよっぽど難しいと思うけれど、ラバピエスがいかんのは、始まって20秒もせん内に一番の難所が来るので、そこでトチッて逆上するとずーっとリカバリー出来なくなること。ちょっと長い休符があって変イ長調に転調してから一休みできるところはあるが最早手遅れ。もう、アルベニスのいぢわる。

ほんと、今からでも地球滅びてくんないかな。
by nekomatalistener | 2014-05-11 01:12 | その他 | Comments(6)
Commented by schumania at 2014-05-11 10:26 x
お疲れ様でした。昨日の演奏、どうだったのか気になっていました。
聴きに行かれた(猫又さんのことをご存じない)知人からは、「かなり緊張されてたようですが、なかなかに雰囲気のある素敵な演奏でした」とのコメントをもらっていましたが、そりゃ滅茶苦茶に緊張するだろうなとは予想していました(笑)。30年ぶりに人前で弾かれるのですから、当然です。しかも曲はラバピエス。御自分で思っておられるよりはずっと良い演奏だったと推測しますが、いずれにしても、落ち込む必要は全くないですよ。
Commented by schumania at 2014-05-11 10:31 x
それから、

> 若い頃は適度な緊張感があると普段うまく弾けたり弾けなかったりするところは案外うまく行ったりするんだが、歳とると普段うまく弾けたり弾けなかったりするところは間違いなく上手く弾けない。普段から間違うところは当然間違う。普段なんてことなく弾けてるところもそれにつられてズタボロ。
> 若い時分は暗譜で苦労したことがないのだが50超えるともうダメ。本番であんなにホワイトアウトするとは思わんかった。

これ、私も全く同じです。皆さんそうなんでしょう、きっと。でも若い時には解らなかったことが解っていたり、若い時よりも良くなっている点も確実にあると思います。

とにかく、若い時以上に、人前で弾く経験を積むことが必要では無いかと思いますので、いろいろな機会を利用してステージを踏まれたら良いのではと思います。
Commented by nekomatalistener at 2014-05-11 14:21
一夜明けましたがまだ少々落ち込んでいます。まぁ普段の生活ではこんなに緊張することもなければ落ち込むこともないので貴重な機会でした、という風に早く思いたいです。
Commented by nekomatalistener at 2014-05-11 14:25
でも、演奏会そのものや後の打ち上げはとても楽しかったのですよ。それについては別便でお知らせしますね。ありがとうございました。
Commented by schumania at 2014-05-11 23:56 x
> 普段の生活ではこんなに緊張することもなければ落ち込むこともないので貴重な機会でした

確かにその通り!  最近、しみじみ思うのですが、自分の仕事の領域ではやっぱり「プロ」なんですよね。準備にかける時間が足りなくても、あるべきものが揃っていなくても、冷静に、手持ちの材料で望める最上の結果を出せる。 それは、ある意味、あまりエキサイティングな経験では無い。
そこにいくと、ピアノを弾くのはとてもとてもファンタスティックな経験です。
Commented by nekomatalistener at 2014-05-12 01:07
そうですね、そういった良い意味でのアマチュアリズムでありたいと思いますね。でもそれも最低限の形があってこそ。それすらままならなかったのは無念でした。もっと練習します。
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