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ストラヴィンスキー自作自演集WORKS OF STRAVINSKY(おまけ)

前回紹介したバーミアンで4,800円食ったその子ですが、その後結婚して奥様の協力もあって涙ぐましいダイエットをしているものの、なかなか痩せないと、お菓子バリバリ食いながら報告してくれました。





さて、この自作自演集、断るまでも無いがストラヴィンスキーの作品全集という訳ではない。ここには夥しい数の自作や他の作曲家の作品の編曲(その大部分は恐らく生活の為に必要な仕事だったのだろう)は殆ど入っていませんし、ピアノ曲や初期の歌曲などの多くは割愛されています。重要な作品はほぼ網羅されていますが、中には選に漏れて残念な作品もいくつかあります。
例えば1919年に作曲された「クラリネットのための3つの小品」は、アルバン・ベルクのそれと並んで、この楽器の為の重要なレパートリーだと思います。また、1944年にプロ・アルテSQの創設者アルフォンス・オンヌーの死を悼んで作曲された独奏ヴィオラのための「エレジー」も入れてほしかったものの一つ。この2作品についてはブーレーズのCDが入手可能です。あるいは1964年の十二音技法による「新しい劇場の為のファンファーレ」。この2本のトランペットの為のファンファーレは素晴らしい作品だが、聴く機会が極めて少ない。昔ブーレーズのLPで聴いていたが、CDにはどうも復刻されていないようです。
歌曲の素晴らしさについてはCD15枚目の紹介の通りですが、ピアノ伴奏歌曲は殆ど収録されていないのが残念。
編曲作品のいくつかは金儲けの為の仕事ではなく、本当にオリジナルの作品に対するオマージュとして書かれています。フーゴー・ヴォルフやジェズアルドについては以前取り上げたが、作品リストには1969年の作としてバッハの平均律クラヴィア曲集のいくつかの小オーケストラへの編曲が挙がっています。私も聴いた事がありませんがとても興味をそそられます。

最後にちょっと子供っぽいお遊びをしてみたい。「お墓にまで持っていきたいストラヴィンスキー・ベスト10」を選ぼうというもの。でもこれが10作に絞りきれなくてとても難しい。気の向くままに選んでいくと晩年の作品だけで枠いっぱいになってしまうので、初期作品(だいたい1917年まで)から2曲、中期(1918~1952年)から4曲、後期(1953年以降)で4曲ということにしてみました。結果は次の通り。

1.シェイクスピアの3つの歌曲(1953/1954初演)
2.バレエ「アゴン」(1953~57/1957初演)
3.歌劇「レイクス・プログレス」(1948~51/1951.9.11初演)
4.「兵士の物語」(語られ、演じられ、踊られる物語)(1918/1918初演)
5.レクィエム・カンティクルス(1965~66/1966初演)
6.管楽器のためのサンフォニー(1920/1921初演/1947改訂)
7.オペラ=オラトリオ「エディプス王」(1926~27/1927.5.30演奏会形式初演/1948改訂)
8.宗教的バラード「アブラハムとイサク」(1962~63/1964初演)
9.バレエ「結婚」(1914~17/1919改訂/1923改訂/1923初演)
10.ブルレスク「きつね」(1915~17/1922.5.18初演)

おそらく数年後に同じ事をやったらすっかり曲目も順番も変わるような気もしますが、今現在、自分に正直に選んでいったらこんな結果でした。
ブログの効用といいますか、この一年、ストラヴィンスキーについて書き続けてきて、とても面白かったし、いろいろとスコアや文献を調べて少しは知見も増やせたような気がします。やはり人様に読んでいただくには、あまりイイカゲンなことは書けませんからね。また数年経ったら第二ラウンドしてみるのも面白いかも。そのころにはベスト10も変わっているのでしょう。
(この項終り)
by nekomatalistener | 2012-10-09 22:13 | CD・DVD試聴記
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